LED照明の蛍光材料に関する開発動向 - LED照明/有機EL照明分野の動向

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LED照明の蛍光材料に関する開発動向

白色LEDの蛍光材料開発に関連する企業や機関は、公的研究開発機関である物質材料研究機構、日亜化学工業、フジクラ、東芝、昭和電工、豊田合成、三菱化学、住友化学、電気化学工業、日本電気硝子などがある。海外企業としては、パテンフィリップス、オスラム、サムスン電機などある。

これまでの物質材料研究機構の蛍光材料開発においては、サイアロン(Si-Al-O-N)を母体とする蛍光体開発が活発に行われていた。とくにEuで賦活したアルファサイアロンを中心として、これにCaやY、Mg等の元素を添加した蛍光材料の開発を行っている。そのほか、構造の異なるβサイアロンを基体とした蛍光材料開発やCaSiAlN3結晶と同一の結晶構造を有する無機化合物、あるいはA2Si5N8と同一の結晶構造蛍光材料開発なども行っている。これらの蛍光材料に関しては、青色LEDを光源として赤色や緑色を発色することにより、白色を得ることが目的となる。

日亜化学工業における蛍光材料開発では、とくにガーネット系Y3Al5O12を基体とした酸化物蛍光体材料が中心となっていた。例えば一般式として(Re1-rSmr)3(Al1-sGas)5O12:Ce(0≦r<1、0≦s≦1、ReはY、Gdから選択される少なくとも一種)などを蛍光材料として利用する開発がある。そのほかにも、アルカリ土類金属アルミン酸塩をベースとした緑色系蛍光体(一般式:(Ca1-a,Ma)O・αAl2O3・βCe2O3・Tb2O3(MはMg、Sr、Ba及びZnから選択される少なくとも1種の元素、0≦a≦0.9、0.5≦α≦5.0、0.015≦β≦0.40、0.015≦≦0.42)など)などが開発されている。

東芝における蛍光材料開発では、希土類錯体とネマティック液晶マトリックスによる蛍光層の開発やハロリン酸塩蛍光体(一般式(Ml-u-vEuuMnv)・mX2・n(PO4)6、(ただし、0<u/v<100、l>u+v、0<m<10、0<n<10、l>10n)、M=Mg、Ca、Sr、BaでX=F、Cl、Br、I)、あるいはケイ酸アルカリ土類蛍光体((Sra,Bab,Caz,Euw)2SiO4)などが開発されている。

昭和電工の蛍光材料開発においては、オキシ窒化物ガラスがある。これはEuイオンを添加したCa-Al-Si-O-N系材料であり、物質材料研究機構との共同開発である。そのほか酸窒化物系蛍光材料や、ガーネット構造を主体とする蛍光体にV族元素を添加した蛍光体、あるいはGa、Al、Inなどの酸化物にEuを賦活剤として添加し、かつ酸化物の一部が硫化された、赤色付加黄色蛍光体や黄緑色蛍光体が開発されている。

電気化学工業は、黄色の「α-サイアロン」や緑色の「β-サイアロン」など白色LED用サイアロン蛍光体を開発し、2009年から液晶テレビのバックライトやLED照明市場に向けて販売を開始した。数十億円/年の事業規模を想定している。β-サイアロンは、従来のシリケート系の緑色蛍光体に比べて、温度上昇に対して輝度と色の変化が小さいことが特徴である。これは、サイアロンの結晶構造が温度変化に対して安定なためである。このために、液晶テレビの高輝度化に対応できるので、シャープのバックライト用蛍光体として採用された。

蛍光材料に関し、コンポジット化やナノ材料を応用した開発も行われている。コンポジット化に関しては、宇部興産が異なる金属酸化物(例えばAl2O3とY3Al5O12)が連続的かつ3次元的に相互に絡み合って形成されている凝固体からなる光変換材料について開発している。また京都大学/日本電気硝子は、非晶質YAG中にYAG結晶を析出させた複合材料を開発した。

一方、ナノマテリアルの利用に関しては、海外企業での開発が多い傾向である。例えば三星電子からはCdSなどの半導体ナノ結晶を蛍光材料として利用することに関する開発がある。加えて同社はナノ結晶と金属酸化物の複合体に関しても開発を行っている。米国のナノシスはZnS等の半導体ナノ結晶をポリマーマトリックスに分散させた材料の利用に関して開発を行っている。韓国のピーエスアイはYAG系やサイアロン系などを2次元ナノ周期構造化した蛍光薄膜の開発を行った。

白色LEDにおける波長変換応用に関し、誘電性燐光材料を応用する動きがある。現在の白色発光においては、RGB3原色を混合して白色とするか、あるいは青色と黄色(あるいはさらに赤色など別の色も少し加えるなど)の混色によって白色を形成するかである。これに対し、LED中に誘電性燐光体粉末を用いることで、光の均一性を改善することが華上光電股份有限公司(台湾)で開発されている。これは青などのLED光を吸収しない誘電性粒子(バンドギャップが大きい粒子、AlNや気泡など)と蛍光(燐光)材料を混合して使用することで、誘電性粒子が散乱性光学媒体を形成し、波長変換効率の向上や均一な色分散性などが得られる技術である。

通常の波長変換層(蛍光層)はエポキシ等の樹脂中に蛍光材料を埋め込んでいる。この耐熱性を向上することを目的とした開発もなされている。ひとつのアプローチとしては蛍光層に樹脂を用いないことであり、宇部興産ではセラミック複合体蛍光層に関する開発を行った。日本電気硝子(京都大学)は無機材料蛍光体に関する開発を行った。ショットアクチエンゲゼルシャフトは希土類イオンで高水準ドープしたガラスまたはガラスセラミックスを開発している。

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